日高宿泊実習その2(紙ができるまで)
2009/09/21 月 Filed in: 自然環境学科
こんにちは。自然環境学科の竹田です。
世の中では、シルバーウイークなんて呼ばれ、連休となりました。
カギセンの学生は、連休明けに前期末試験があって、なかなか心が落ち着く休日ではないかもしれませんね。
特に、自然環境学科の学生の中には、期末試験の直後に“公害防止管理者”という資格試験があり、時間がいくらあっても足りない(泣)と、悲鳴が聞こえてきそうです・・・
今が一番苦しい時だと思いますが、頑張ってきたことが良い結果として実を結ぶように、
最後のもうひと頑張り!!!
では、ここからは日高実習報告第2弾です。
以前より講師の江口先生から、日高に行くなら「苫小牧で工場見学をしてみてはどうか」とのご提案があり、今回、実現の運びとなりました。
日頃から様々な施設見学をコーディネートしていただき、学生(+竹田)は普段の授業だけでは学びきれないことを、目で見て、体で感じるという大変貴重な経験をしています。
今回の見学先は、王子製紙苫小牧工場です。
こちらは1910年創業という歴史があり、現在は最新鋭の設備を有した世界最大の新聞用紙生産工場です。
おそらく、ここで作られた紙を使ったことが無いという人は、北海道にはいないでしょう。
紙は大きく分けて、“パルプ製造工程”とそれを紙へと加工する“抄紙工程”という2つの工程を経て作られます。
パルプとは、紙の素となる繊維のこと。
パルプの原料は、“木材”と分別回収された“古紙”です。

木材は敷地内の水路を流れて運ばれます。
エネルギーを使わない、昔ながらの知恵

この中に皆さんが出した古紙があるかも・・・
古紙は“パルパー”という機械で、繊維状にされます。

左にみえるのがパルパー
古紙にはインクが付着しているので、脱墨(インク除去)します。
薬品で分離させたインクを“泡”に吸着させて取り除きます。

みえにくいですが、モヤモヤみえるのが泡
この後、除塵(ちり等)、洗浄して古紙パルプが出来上がります。
残念ながら写真はありませんが、化学パルプ(木材パルプ)の製造工程を簡単に説明します。
木材チップ(木材を細かく砕いた物)を薬品とともに煮ます。
これを“蒸解”といい、木材から繊維が抽出されます。
繊維は除塵、漂白されパルプとなります。


古紙パルプと化学パルプ。原料によって、出来上がったパルプの色も違うでしょう。
蒸解の際使用した薬品と木材中の繊維分以外のリグニン・樹脂成分の混合物は、
“黒液”と呼ばれ、回収されます。
黒液は、熱量を持っている(燃料として利用できる・・・原油だって元をたどれば植物)ので、ボイラーで燃焼し蒸気を発生させます。
この蒸気は発電や抄紙工程で紙の乾燥に利用され、エネルギーとして有効活用されています。
抄紙工程の施設内では、機械音で説明が聞こえないため、はじめに説明を受けてから入りました。
(もちろん、この騒音は外には全く漏れないようになっています)

パルプから“紙すき”の原理で紙が作られますが、水分をたっぷり含んでいるため、
ワイヤーパート → プレスパート → ドライヤーパートと少しずつ乾燥していきます。
そして、印刷ができるように紙の表面に薬品を塗って、断裁してようやく製品として完成します。




排水処理や排ガスの管理など、環境保全対策のお話も聞くことができました。

屋外にある排水処理施設。
製紙工場の排水は、有機物が含まれるので生物処理(微生物に有機物を分解させる方法)が主に行われます。
見学の最後に職員の方に、工場に関する質疑や公害防止管理者受験の“コツ”も教えてもらいました。

右:職員の方 左:江口先生

説明・アドバイスをみんな真剣に聞いていますね。
公害防止管理者の試験に、製紙工場の問題も出題されます。
今回、見学した人は間違えるハズがありません・・・・・よね?
みんないろんな感想を持ったことでしょう。
中には、王子製紙のような工場で働きたい!なんて人も。
こうして現場をみて、就職意識も高めてもらえると、施設見学を通して学ぶことは多かったな〜とあらためて感じました。
次回、完結編。
日高宿泊実習その3では、2日目・3日目の様子をお伝えします。
その3へ続く
世の中では、シルバーウイークなんて呼ばれ、連休となりました。
カギセンの学生は、連休明けに前期末試験があって、なかなか心が落ち着く休日ではないかもしれませんね。
特に、自然環境学科の学生の中には、期末試験の直後に“公害防止管理者”という資格試験があり、時間がいくらあっても足りない(泣)と、悲鳴が聞こえてきそうです・・・
今が一番苦しい時だと思いますが、頑張ってきたことが良い結果として実を結ぶように、
最後のもうひと頑張り!!!
では、ここからは日高実習報告第2弾です。
以前より講師の江口先生から、日高に行くなら「苫小牧で工場見学をしてみてはどうか」とのご提案があり、今回、実現の運びとなりました。
日頃から様々な施設見学をコーディネートしていただき、学生(+竹田)は普段の授業だけでは学びきれないことを、目で見て、体で感じるという大変貴重な経験をしています。
今回の見学先は、王子製紙苫小牧工場です。
こちらは1910年創業という歴史があり、現在は最新鋭の設備を有した世界最大の新聞用紙生産工場です。
おそらく、ここで作られた紙を使ったことが無いという人は、北海道にはいないでしょう。
紙は大きく分けて、“パルプ製造工程”とそれを紙へと加工する“抄紙工程”という2つの工程を経て作られます。
パルプとは、紙の素となる繊維のこと。
パルプの原料は、“木材”と分別回収された“古紙”です。

木材は敷地内の水路を流れて運ばれます。
エネルギーを使わない、昔ながらの知恵

この中に皆さんが出した古紙があるかも・・・
古紙は“パルパー”という機械で、繊維状にされます。

左にみえるのがパルパー
古紙にはインクが付着しているので、脱墨(インク除去)します。
薬品で分離させたインクを“泡”に吸着させて取り除きます。

みえにくいですが、モヤモヤみえるのが泡
この後、除塵(ちり等)、洗浄して古紙パルプが出来上がります。
残念ながら写真はありませんが、化学パルプ(木材パルプ)の製造工程を簡単に説明します。
木材チップ(木材を細かく砕いた物)を薬品とともに煮ます。
これを“蒸解”といい、木材から繊維が抽出されます。
繊維は除塵、漂白されパルプとなります。


古紙パルプと化学パルプ。原料によって、出来上がったパルプの色も違うでしょう。
蒸解の際使用した薬品と木材中の繊維分以外のリグニン・樹脂成分の混合物は、
“黒液”と呼ばれ、回収されます。
黒液は、熱量を持っている(燃料として利用できる・・・原油だって元をたどれば植物)ので、ボイラーで燃焼し蒸気を発生させます。
この蒸気は発電や抄紙工程で紙の乾燥に利用され、エネルギーとして有効活用されています。
抄紙工程の施設内では、機械音で説明が聞こえないため、はじめに説明を受けてから入りました。
(もちろん、この騒音は外には全く漏れないようになっています)

パルプから“紙すき”の原理で紙が作られますが、水分をたっぷり含んでいるため、
ワイヤーパート → プレスパート → ドライヤーパートと少しずつ乾燥していきます。
そして、印刷ができるように紙の表面に薬品を塗って、断裁してようやく製品として完成します。




排水処理や排ガスの管理など、環境保全対策のお話も聞くことができました。

屋外にある排水処理施設。
製紙工場の排水は、有機物が含まれるので生物処理(微生物に有機物を分解させる方法)が主に行われます。
見学の最後に職員の方に、工場に関する質疑や公害防止管理者受験の“コツ”も教えてもらいました。

右:職員の方 左:江口先生

説明・アドバイスをみんな真剣に聞いていますね。
公害防止管理者の試験に、製紙工場の問題も出題されます。
今回、見学した人は間違えるハズがありません・・・・・よね?
みんないろんな感想を持ったことでしょう。
中には、王子製紙のような工場で働きたい!なんて人も。
こうして現場をみて、就職意識も高めてもらえると、施設見学を通して学ぶことは多かったな〜とあらためて感じました。
次回、完結編。
日高宿泊実習その3では、2日目・3日目の様子をお伝えします。
その3へ続く
